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東京23区銭湯情報

銭湯の絵師

銭湯の富士山、といえばペンキを想像する方も少なくないのでは?
このペンキ絵のルーツ、どうやって描いているのかなど考えたことはあるでしょうか?
そんな銭湯の顔とも言うべきペンキ絵の秘密、教えます。

基本的にペンキ絵は職人による手書きです。
ペンキ絵を専門に描いている絵師はわかる範囲で現在全国に5名ほどだそうです。
それぞれの絵師は地域が異なって受け持ちがあるそうですよ。
もとは絵師は銭湯に出入りをしていた広告代理店の所属だそうで、富士山の下に近所の商店などの広告を描き、年1回の更新時に無料で描き換えていたようです。
最盛期は昭和30年代で、絵師も当時は数十人はいたそうです。

1面を2~3時間で仕上げるのが特徴で、古い絵の上から直接新しい絵を描いていきます。
使用するペンキは特殊なペンキなどではなく、一般のペンキだそうです。

このペンキ絵、男女それぞれの壁に1面ずつ描かれているものもあれば、男女の浴場で1面(1枚絵)となっているものもあり、決まって富士山が書かれています。
末広がりという縁起のよさ、昔からめでたいと崇められているというのもあるようで、何よりも日本の象徴ですし、なんとなくありがたいと思ってしまいますよね。
富士山以外の部分についてはコレを描くというような決まりは特に無いようで、日本三景などが描かれていたり、架空の風景だったりもするそうです。

しかし、このペンキ絵に描いてはいけない、タブーというものもあるのです。
「紅葉」・・・葉が散るので縁起が悪い
「猿」・・・転じて去る、客が去るので
「夕日」・・・落ちるので
やはり縁起というものを大事にしているようで、縁起のいいものを描く。
縁起の悪い、悪くなりそうなものは描かないというようです。